PostScriptからPDFへの変換処理を、自社内のワークフローに組み込みたいといったニーズがあった場合、どのようにしていますか? どんな製品を選べばよいか、システムを担当される方は頭を悩ませることが多いのではないでしょうか。

そこで今回はPostScriptからのPDF変換について、PostScriptとそのツールの歴史を紐解き、変換用ライブラリのAdobe PDF Converterの誕生までをご紹介させて頂ければ幸いです。

PostScriptについて

PostScript(PS)は、Adobeの技術として1984年にリリースされたページ記述言語です。初のデバイスに依存しないページ記述言語として、それはすぐにレーザープリンター業界に採用されました。その後、DTPの世界で必須のものとなり、現在は多くのエンタープライズにおける印刷・出版のワークフローの一部として活用されています。このようなワークフローでのドキュメントでは、様々なファイル形式に変換する必要がありますが、最も多く使われるのはPDFです。

効果的なPDF変換への道のり

Adobeは1993年にAdobe Distillerを開発しました。Adobe Distillerは印刷の分野で広く使われ、その後PDF Generatorとなりましたが、最終的にそのテクノロジーをベースとして、幅広い環境でPostScriptをPDFファイルに変換する必要があるワークフローの課題を解決するために開発されたのが、Adobe Normalizerです。

Adobe NormalizerとAdobe Distillerは、PostScriptをPDFに変換する機能が似ていますが、Normalizerは、Distillerの機能に加え、変換プロセスのさまざまな処理をカスタマイズすることができます。

Adobe PDF Converterの誕生

Adobe Normalizerはさらなる進化を遂げ、名前もAdobe PDF Converterに変更されました。Adobe PDF Converterでは、Encapsulated PostScript(EPS)とPostScriptの両方を入力できるようになり、複数種類の画像ファイル(JPEG、BMP、TIFF、PNGなど)からも、PDFへの変換が可能となりました。

また、動的に特定ページ数のPDF生成も可能で、PSファイルをPDFに変換するときに、特定のページで変換を停止することができます。これにより、ファイル全体を処理する必要がなくなるため、プロセスが劇的に高速化されます。

このようにAdobe PDF Converter は、長年のAdobeテクノロジーにより培われたドキュメント処理ワークフローに必携のツールと言えます。Adobe PDF Converter は日本国内ではイーストが販売、サポートを行っております。ご興味がありましたら、是非お気軽にお問い合わせください。


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