Microsoft と Adobe の提携

Microsoft(マイクロソフト) と Adobe(アドビ)、この2つの企業は世の中に大きな影響を与え続けているIT企業として、もはや知らない人はいないでしょう。2022年から2023年にかけて、この2つの企業に関する大きなニュースがありましたので、今回はそれをご紹介します。

Microsoft EdgeのPDF表示がAdobe Acrobatに!

一つめは2023年2月に発表されました。Microsoft EdgeにAdobe Acrobatの PDFテクノロジーが組み込まれるという、Adobeによるニュースリリースです。それによると、2023年3月からすべてのWindows 10と11のユーザーに、Microsoft EdgeにおけるAcrobatの PDFテクノロジーが提供されるとのことです。つまり、Edgeに現在使われているPDFエンジンが、Adobe AcrobatのPDFエンジンへ置き換えられることとなります。今後はEdgeでもAcrobatの持つPDFの再現性やセキュリティ、アクセシビリティなどの機能の恩恵が受けられますね。

なお、文字や画像の編集、PDFの他のファイル形式への変換、ファイルの結合などの更に高度な機能を求めるユーザーは、Adobe Acrobatのサブスクリプション版を購入することで、Microsoft Edgeから直接これら機能を利用することも可能とのことです。既にAdobe Acrobatのサブスクリプション版を利用しているMicrosoft Edgeユーザーは、追加料金なしでEdge内のAcrobat拡張機能を使用することができるそうです。

ニュースリリース アドビとマイクロソフト、Microsoft Edgeを通じて14億人のWindowsユーザーに業界をリードするAdobe Acrobatの PDFエクスペリエンスを提供 https://www.adobe.com/jp/news-room/news/202302/20230209_acrobat-and-microsoft-edge.html

Microsoft TeamsにAdobe Acrobatが統合!

もう一つは、2022年12月に発表された「Microsoft TeamsとAdobe Acrobatの連携の強化」です。これまでも各個人の設定で、TeamsでPDFを開くためのアプリとしてAcrobatを指定することはできましたが、今回は組織全体の「規定のアプリ」としてAcrobatを指定することが可能になったということです。組織内でPDFを開くときに、全員がAcrobatを使って同じように見られるのは、非常に重要なことではないでしょうか。

なお、無料アカウントのAdobe IDをアプリ内でサインインをすることや、Acrobatのサブスクリプションアカウントがあれば、さらに便利な機能が使えるようになるとのことです。これにより、Teams内で、複数のメンバーでPDFを同時に閲覧しコメントを付けるなどのリアルタイムなコラボレーションや、シームレスにPDFの編集や変換などが可能になりますね。

ニュースリリース Microsoft TeamsとAdobe Acrobatの連携を強化、PDFのさらなる活用を促進 https://blog.adobe.com/jp/publish/2022/12/09/dc-do-more-with-pdfs-in-teams-with-adobe-acrobat

まとめ

上記の2つのニュースは、それぞれのユーザーが非常に多いことから考えても、ユーザーに歓迎されるビッグニュースといえるのではないでしょうか。 もう1つ、MicrosoftとAdobeの連携は、上記のニュースの他、「Microsoft 365 と Adobe製品の統合」ということも発表されています。つまり、SharePoint、Outlook、OneDriveなどMicrosoftのクラウドサービスや各種アプリケーションとも、Adobe技術が連携強化され、使用中のMicrosoftアプリケーション、サービスを離れることなく、AcrobatのPDF機能やAcrobat Signの電子サイン機能を使えるようになるということなのです。

今回ご紹介したニュースは、それぞれ大きなシェアを持つITの巨人たちが、得意分野同士で手を組んだ強力なタッグといえますね。ユーザーにとっては、さらなる生産性の向上や業務の効率化が期待できます。Microsoft 365 や Adobe製品については、イーストでもご提案を行っております。お気軽にご相談ください。