「家紋」は皆さんご存じかと思います。日本古来より使われてきた紋章である家紋は、このデジタルの時代にどのように扱われているのでしょうか。今回は、現代における家紋の用途や、家紋のデジタルデータの活用方法など、家紋とITに関係する話題をお届けします。
「家紋」とは
「家紋」は日本特有の文化であり、その一族の家系、血統、家柄を表すために古来より使われてきた紋章です。いわばその家を表すシンボルマークやアイコンとでもいったところでしょう。
どの家にも必ずあるというわけでもないようですが、戦国武将を扱ったゲームや歴史関係のコンテンツの中で、その武将を表す固有のマークとして使われているものを見たことがある方は多いと思います。 有名なものでは、「徳川家」の紋章や「水戸黄門」の印籠でお馴染み「三つ葉葵」、その他「伊達家」「織田家」など、戦国武将や大名に関係するものにはその家を表す家紋がついていることがよくあります。 一族や家のアイデンティティの象徴として、代々大切に受け継がれてきたということは間違いないようです。
家紋は何に使われる?
さて現代では、家紋はどんなところに使われているのでしょうか。実際のところ、自分の家紋を意識したり、再確認したりする機会というのは減っているように感じられます。自分の家の家紋をあまり見たことがないとか、知らないといった方もいるのではないでしょうか。
しかし、例えば家の中に代々受け継がれてきた仏壇や古い什器などがあれば、もしかしたらそこに家紋が付いているかもしれません。また、家に関係するもので、家紋がつけられていることが最も多いのはおそらく「お墓」ではないでしょうか。墓石には名字とともに家紋が彫られていることがよくあります。また、家や一族を表すということから「冠婚葬祭」の場面ではよく見ることが多いでしょう。正装、特に紋付袴や礼服の小物などにも付けられ、家や出自を表す正式なものとして扱われています。
一般的に家紋は、一個人としては自分の家のものしか使いませんが、冠婚葬祭の業務に携わる方はお客様用としてたくさんの家紋を扱うことが多いのではないでしょうか。
家紋をデジタル化すること
家紋は長い歴史の中で洗練されたシンボルマークであり、正確な幾何学模様であったり、高度にデザイン化されていたりするものが多くあります。 現代のようにコンピューター化されていない時代、印刷物や着物製造などの業務で家紋を使いたい場合、おそらく手書きやトレースなどで作られていたものと思われますが、正確な形にするのはなかなか難しかったのでは?と思わずにはいられません。 こういった手間を考えると、現在は家紋をデジタルデータ化しコンピューターで扱うことで非常に便利になります。もしデータとして数多くの家紋が用意されていれば、様々な用途に手軽に使うことができますね。
冠婚葬祭に関わる業務では、例えば葬儀・儀式のための印刷物・看板作成、什器の製造、墓石の製造などなど、家紋データが必要な場面は多々あるのではないでしょうか。葬祭業関連の業務アプリケーションや印刷システムなどでは、サイネージ表示や印刷用のレイアウトに家紋データを挿入するだけで、簡単に家紋入りの出力を行うことができるようになります。
まとめ
家紋は家や一族を表す紋章として大切に扱われてきました。今では見る機会が減ってしまったとはいえ、冠婚葬祭の場では家紋の有り無しで風格が違いますし、その家の歴史とともに大事に受け継がれてきたことがわかります。
家紋の使われることの多い冠婚葬祭業界にもDXの波が押し寄せています。特に、スピードを求められる冠婚葬祭の印刷業務には、デジタル化が有効です。儀礼にふさわしい太楷書などの書体フォントとともに、家紋のデータも備えておくと非常に便利です。
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