概要

Power Platform のチャットボット作成サービスであるPower Virtual AgentsにMicrosoftの生成AI 「Copilot」との連携機能が追加されたので、社内サイト(Share Pointサイト)の情報に対して回答してくれるチャットボットを作成してみました。

PowerVirtualAgentsとは

Microsoft Power Virtual Agentsは、AIチャットボットを簡単に作成できるサービスです。 元々はPower Platformの一つでノーコードでボットが作成でき、PowerAutomateなどと連携できるものだったが、 現在ではMicrosoft Copilot Studio の一機能となりライセンスもPower Platform系とは別に独立したものになりました。 ※Copilot in Teams Microsoft でMicrosoft Copilot Studioのライセンスなしでもチャットボットを作成することは出来ますが、元々のPowerVirtualAgents同様生成AIを利用することはできず、自分でキーワードと回答(エンティティ)を作成する必要があります。

Microsoft Copilot Studio

https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot/microsoft-copilot-studio 独自にCopioltを作成することで、社内ネットワーク内の情報と連携し業務効率を向上させることなどができます。 PowerPlatform、Microsoft365とは別にライセンスが必要。

やってみる

SharePointサイトをデータソースを設定することで、SharePointサイトに対して検索しチャットボットで回答してくれるようになります。 今回はイーストの社内で作成したいと思います。 社内サイト

  • 生成AI、Bing検索の許可設定 2024/03/14現在地理的内制限があり、アメリカ以外では、「地域を超えてデータを移動する」の許可設定をする必要があり、 そのままでは生成AI機能は使用できないので、管理者権限で許可します。 ※セキュリティに懸念がある場合はご注意ください。 https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/manage-data-movement-outside-us またWebサイトをソースとする場合Bing検索を有効化する必要があるので併せて許可します。 https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/nlu-boost-conversations?wt.mc_id=power-virtual-agents_inproduct#generative-answers-as-a-fallback
  • Copilot Studio で「新しいコパイロット」
  • 名前を付け、言語は日本で社内サイトのURLを設定
  • ソースにするWebサイトの追加 ソースは追加することができるのでSharePointサイトを複数追加します。 設定>生成AI でURL追加し、上部の保存
  • 認証設定 SharePointサイトにアクセスするにはアクセス権が必要なので、認証設定を行います。
    • Azureの設定 https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/nlu-boost-node#authentication 以下手順に従いAzure EntraIDにアプリケーション登録し、クライアントシークレットを作成します。 https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/configuration-authentication-azure-ad
    • Copilot側の設定 設定>セキュリティ>認証 作成したクライアントIDとシークレットを設定
  • 公開 作成し終わったら、公開し、Teamsに追加したいと思います。 公開後、「チャネルに移動」し「Teams」を選択します。そこで「可用性オプション」で「組織内の全員に表示する」でTeamsに追加する。(共有範囲に合わせて選択)

試してみる

最初に利用する時にログインが必要となるので指示に従いログインする。

・Azure勉強会の日時 勉強会の日程を返してくれました。

・ゴミの分別 蛍光管の捨て方を教えてくれました。ただし、「蛍光灯」では駄目だったので、データソースの言葉にあっていないと駄目な様子。

まとめ

簡単に特定のサイトを対象としてチャットボットが作成できました。 ただ、聞き方が悪いとなかなか答えてくれないケースもあれば、「結婚したらいくらもらえる?」などニュアンスをくみ取ってくれるケースもありました。
このあたりを調整できれば社外公開もできるサービスになるなという印象。
現状でも何もないよりマシなので社内利用としてはありかなと。
あと、やりとりがログに残っているので答えられなかったものを分析し、AIのせいではなくそもそもサイトに情報がなければ追加するなど、利用者のニーズに合わせた情報の追加もでき、サイトの情報整備にも役立つなと考えられます。

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