売上データを見たい。

顧客情報を確認したい。

特定商品の受注状況を調べたい。

 

そんな時、多くの企業では

「情シスに依頼してください」

「開発に問い合わせてください」

という運用になっています。

 

もちろん、システム管理やデータ品質を考えると必要な仕組みです。

 

しかし現場からすると、

  • すぐ見たい
  • 自分で確認したい
  • ちょっと調べたいだけ

 
というケースも少なくありません。

 

この記事では、

  • なぜデータ抽出依頼は遅くなるのか
  • 現場ではどのようなロスが発生しているのか
  • どうすれば改善できるのか

 
を解説します。

 

データ抽出依頼が発生する理由

多くの基幹システムや業務システムでは、データがデータベース内に保存されています。

 

しかし現場担当者は

  • SQLが分からない
  • データベースへ直接アクセスできない
  • システム構造を知らない

 
ため、必要なデータがあっても自分では取り出せません。

 

結果として、

現場

情シス

開発

データ抽出

現場

 

という流れになってしまいます。

 

なぜ依頼すると時間がかかるのか

理由① 抽出依頼は優先順位が低い

開発部門や情シスには、日々さまざまな依頼が来ています。

 

例えば

  • システム障害対応
  • サーバーメンテナンス
  • セキュリティ対応
  • 新規開発案件

 
などです。

 

その中で、「売上データを一覧で見たい」という依頼は緊急度が低くなりがちです。

 

その結果

今日依頼

来週対応

になることも珍しくありません。

理由② 何度もやり取りが発生する

最初から要件が明確なことは少なく、こんなやり取りが起こります。

 

現場  「今年の売上をください。」

情シス 「どの商品ですか?」

現場  「全商品です。」

情シス 「期間は?」

現場  「4月からです。」

 
こうして何往復も発生します。

 

そして納品後に「やっぱり担当者別で見たいです」が始まります。

 

結果として、実際の抽出よりも調整に時間がかかることがあります。

理由③ 現場のスピードと合わない

現場では、

会議中

営業訪問前

月次報告前

 
など、すぐにデータが必要になる場面があります。

 

しかし依頼方式では数日後にデータが返ってくることもあります。

 

すると、

待つ

Excelで代用

手作業集計

が始まります。

 

本来データが存在しているのに、確認できないために別作業が発生している状態です。

 

■見えないロスが積み上がる

データ抽出依頼の問題は、待ち時間だけではありません。

 

例えば

毎月

  • 抽出依頼
  • メール送信
  • 確認
  • 再依頼

 
を繰り返すと、年間ではかなりの時間になります。

 

さらに、情シス側も

  • 同じ依頼が何度も来る
  • 毎回似たSQLを書く
  • 定型作業が増える

 
という負担を抱えます。

 

つまり、現場だけでなく情シスも疲弊する状態になります。

 

■本当の問題は誰も悪くないこと

ここで重要なのは、

情シスが悪いわけでも

現場が悪いわけでもない

ということです。

 

問題は、データを見たい人が自分で確認できる仕組みが無いことです。

 

そのため、本来は簡単な確認でも依頼業務になってしまいます。

 

■解決の考え方

理想的なのは、必要な権限の範囲で現場担当者が自分で検索できることです。

 

例えば、

  • 期間を選ぶ
  • 商品を選ぶ
  • 担当者を選ぶ

 
だけで必要なデータが一覧表示されれば、抽出依頼そのものが減ります。

 

情シスは本来やるべき

  • システム管理
  • セキュリティ
  • 改善業務

 
に集中できます。

 

SQLを書かずにデータ抽出する方法

最近では、SQLを書かなくても業務担当者がデータを検索・抽出できるツールもあります。

 

例えば、

  • 顧客情報
  • 売上情報
  • 在庫情報

 
などを、画面上から条件指定するだけで取得できます。

 

これにより、

データ確認したい

依頼する

ではなく

 

データ確認したい

自分で確認する

へ変えることができます。

 

■まとめ

データ抽出依頼が遅くなる理由は、

  • 優先順位が低くなりやすい
  • やり取りが多い
  • 現場のスピードと合わない

 
からです。

 

そして本当の問題は、

「必要な人が必要な時にデータを見られないこと」

にあります。

 

業務効率を改善するためには、依頼を減らし、現場で必要なデータを活用できる仕組みを整えることが重要です。

 

次の記事では、実際にSQLを書かずにデータ抽出を行う方法と、現場主体のデータ活用を実現する考え方について解説します。