2023年現在、いわゆる「コロナ禍」も一段落し、街も以前の賑わいを取り戻しつつあります。仕事や学校といった日常生活はもちろん、これから更に増えそうなのが海外からのお客様です。特に中国からのお客様が増えそうだと感じている方も多いのではないでしょうか。

そんなとき「中国のお客様の名前を名簿や宛先に入れる必要があるけど、今使っているパソコンで出せるのかな?」なんてこと、気になりませんか。今回のブログは、パソコンで中国人名を使うことについてまとめてみました。

中国語と日本の漢字との違い

日本語と中国語は、皆さんご存じの通り別の言語ですが、「漢字」という共通点があります。
歴史的に漢字は、中国で発明されたものが日本に伝わり、日本でも使われるようになったのは誰もが知っていることでしょう。

そのため、日本と中国の漢字では共通の字形を持つ文字もたくさんあります。逆に中国でしか使われない漢字も非常に多くありますし、日本で独自に作られた漢字もありますね。
共通点は多くあるものの、同じような字形でも意味が全く違っていたり、字形も細部が異なっていたりと、やはり全く別の言語と考えたほうがよさそうです。

日本のパソコンで中国語は使える?

では、日本で使われるパソコンで中国語の文字は表示することができるのでしょうか。
Windows10/11と言った現在主流のパソコンは、多言語対応となっていて各国の言語を切り替えて使うことができるようになっています。そのため中国語に切り替えることが可能です。ただし、これはあくまでパソコン自体の言語を切り替えるということなので、それは中国語用のパソコンにするということになります。そうではなく、日本国内においては、あくまで日本語環境で使っているパソコンで、中国語の文章などを表示したい場合が多いのではないでしょうか。

その場合も実は、中国語の文字は表示させることが可能です。Webブラウザで中国語のページを表示したり、Wordで中国語の文書を開いたりすることができます。上記の多言語対応のため、中国語の文字コードにOSが対応していますし、中国語のフォントもパソコンに含まれているためです。

中国人名の漢字

OSやブラウザで中国語のコンテンツが表示できることはおわかりいただけたかと思います。しかし、例えば日本語の文書を作成しているときに、中国の方のお名前が出てきたときだけ入力・表示したい、そんなときはどうしたらいいのでしょうか。上記のように元々中国語のコンテンツを開く場合と違い、日本語の文章中に中国語の特定の文字を入力したりしたい場合です。


中国人名で使われる漢字の一例

中国の方のお名前の中には、日本の漢字と全く同じ漢字が使われていることもあります。例えば「王」さん「林」さんなどは、通常の日本語のフォントで表示しても問題ないと言えますね。日本語のパソコンで出したい中国の漢字で、おそらく最も困るのは、簡体字の文字ではないでしょうか。簡体字の文字は日本語フォントには含まれていません。

なおOSに中国語のフォントが含まれているとしても、実際に使うのはなかなか難しいのではないでしょうか。中国語を読み(ピンイン)で入力するのは知識が必要ですし、文字コードで入力しようと思っても膨大な文字の中から探して入力するのは至難の業です。

外字を使うという手も

もし入力したい文字が、中国の方のお名前が中心ということでしたら、それに特化した外字フォント製品を選ぶという手もあります。
イーストの人名外字シリーズは、パソコンで出せない人名漢字を使うための製品ですが、シリーズの中の「中国人名プラス」というバージョンでは、元々の人名外字の文字に加え、中国の方のお名前でよく使われる簡体字など233文字が収録されています。

中国人名を入力するために「日本語環境の中で中国語の文字を使う」と考えると、どうやったらいいかといろいろと悩んでしまいますが、日本人の名前と同様に、外字を活用するのはシンプルでわかりやすい方法といえるのではないでしょうか。人名外字シリーズや「中国人名プラス」については、詳しくはイーストまでお問合せください。