意外と多いPDFの画像変換ニーズ

昨今の様々な分野でDX化の波が押し寄せ、PDFの利用される機会はますます増え、今や使わない日がないほどお馴染みのものになりました。
さて、そんなPDFですが、「PDFをJpegなどの画像ファイルに変換したい」と言ったニーズを、弊社にいただくことがしばしばあります。「PDFの画像化」は、一体どんなときに求められる機能なのでしょうか。今回は、PDFの画像化の用途、そしてその方法についてご説明します。

画像変換の利用例

PDFを画像化したい理由はたくさんあると考えられます。例えば、下記のようなものがあるでしょう。

1. 画像編集のためPDFより画像のほうがよい場合

編集や加工のためにPDFよりJpegなどの画像形式のほうが、都合がよい場合があります。PDFの編集を行うためには、有償の製品やサービスが必要になることも多いのですが、Jpegなどの画像ファイルはWindows付属のペイントソフトなどで、画像の上から書き込みをすることや内容の修正や加工ができ、非常に手軽です。そんなとき一旦PDFから画像にするとよいですね。

2. WebシステムでPDFをサムネイル化したい場合

PDFは取り扱いも非常に簡単で便利なのですが、ファイルを開いてみないどんな内容かわからないため、不便に思ったことはないでしょうか。文書管理などのWebシステムでは、PDF文書の一覧画面に、サムネイル画像があると便利です。画像はあまり大きくなくてもよいのですが、それがあるだけでだいたいの内容はわかるので、ファイルを探したり選んだりするときに非常に便利になりますね。

3. 電子書籍ビュアーサイトでコンテンツを表示する場合

これは電子書籍サービスの仕組みのお話です。提供するコンテンツがPDFの場合、PDFそのものを表示するのではなく一旦画像化してしまう方法があります。例えばコンテンツを閲覧するビュアーのハードやアプリが決まっている場合には、最適な解像度で表示することができ、閲覧品質は環境に左右されることがなくなります。そして必要以上の解像度を想定しなくて済むので、ファイルサイズも必要最低限のものにすることができます。

また画像化により、テキストデータをコピーされにくくするといった効果もあります。ただし、この方法の場合、表示を拡大する必要がある場合にはきれいにできませんし、またネット上のコンテンツとしてSEOを意識した用途では、テキストデータが含まれないので不向きと言えます。

画像変換の方法について

では実際にPDFの画像変換はどのようにして行うのでしょうか。一般的に下記のような方法があります。

1. 自分でアプリやサービスを操作して変換する方法

Adobe Acrobatや、ネット上のフリーの変換サービスなどを使用して、PDF ファイルを簡単に JPG 画像に変換することができます。Acrobatを使用して PDF を JPG に変換する場合は、「PDF を書き出し」ツールを使い、書き出し形式を「画像」-「JPEG」とするだけで変換できます。なお、 Acrobat では、PNG または TIFF ファイル形式への変換も行えます。

2. Webシステムやサーバー内で処理する方法

PDF画像化処理を、文書管理用のWebシステムや、電子書籍の入稿・登録システムなどに組み込みたい場合があります。それらのシステムへPDF文書をアップロードした際に、ファイルの保存、システムへの登録、それと同時にサムネイル画像も作ってくれる機能などを組み込みたいときは、変換用のライブラリ製品やコマンドラインのツールプログラムを、Webシステムの内部処理として組み込む必要があります。

サーバーで自動変換を行う場合には、ファイルを渡すだけで手軽に変換できる機能が便利です。ただ、手軽なのは良いのですが、変換する画像の解像度や品質などをあまり細かく設定できない製品やサービスもあるので、注意が必要です。特にサムネイル画像を作る際には、画像サイズは、小さくてもきれいで元のイメージを崩さない画像に変換できるとよいですね。

まとめ

PDFの画像化は一般的な機能なので、無償のもの含め多くの製品やサービスで可能ですが、品質や使い勝手は様々です。機能を比較し、自分の目的に合ったものを選ぶとよいでしょう。

イーストの取り扱っている「PDF2IMG」は、PDFの画像化に特化した製品です。解像度やカラーマネジメントなどを調整でき、要求された高い品質の出力結果が得られるため、電子書籍閲覧システムや印刷物検査システムといった専門的な用途で使われています。一方コマンドラインから手軽に使うこともできます。
「PDFの画像化」にお悩みのかたは是非一度弊社までご相談ください。


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